米菓菓子、酒類の製造販売及び介護サービスをグループで展開

株式会社マスヤグループ本社

製造業伊勢市

おにぎりせんべいで有名な米菓菓子の製造販売、清酒・焼酎の製造販売、中国での菓子製造販売、介護サービスを展開するマスヤグループ。「良い会社をつくろう」を合言葉に理念経営を進めている。

社長インタビュー

「「お客様・お取引先様」から、「地域社会」から、「従業員」から、信頼される“誠実な企業”になる」代表取締役社長 浜田吉司さん (ミエル!→非常に物腰が柔らかい浜田社長。一方でお話いただいた内容は情熱に満ち溢れており、あるべき経営者の姿を見た気がしました。)

老舗の創業家に生まれて

父は赤福の10代目で、兄が11代目です。代々事業を営んでいる家に生まれたということもあり、将来は経営の仕事に携わるというイメージを学生のころから持っていました。東京で大学を卒業後、大手証券会社に約2年間勤務。これが本当に良い経験でした。特に入社後配属になった都内の支店で営業で鍛えられたことにより、学生気分から一気に社会人としての自覚ができたのと同時に、お客様と本気で向き合うということを学びました。その後、伊勢に戻ってきたのですが、父が赤福以外にいくつも事業を起こしており、私のミッションはそれらの事業をきちんと引き継いでいくことでした。マスヤグループで事業開発、支店責任者、工場の生産管理等を経験し、32歳でマスヤの社長になりました。

経営者としてのこれまでの道のり

当時、そんなに早く経営者になるとは思っていませんでした。正直、経営者になる前に、もう少し経営の勉強をしておきたかったですね。就任当初は若さもあり、一人前の社長として会社を引っ張っているという自負がありましたが、社員はじめ周囲の皆さんの様々なサポートに支えられてきたんだと、後になって実感しています。

50歳になった今、自身の経営を振り返ってみると、30代の10年間は介護事業を新規に立ち上げたり、中国市場へ進出したり、アメリカでの事業展開を目指して渡米してビジネススクールで経営学を学んだりと、「攻め」の経営をしていました。40代になってからは、「人づくり」に焦点を合わせ、足元を固めるような「守り」の経営をしてきたと感じます。それには、一つの大きな転機がありました。

「人づくり」「組織づくり」と真剣に向き合う

2007年、43歳の時に「赤福事件」があったのです。これを機に、マスヤグループの組織・人・経営はどうあるべきなのかについて真剣に考えました。それまでの経営は、していいこと、してはいけないことをルールのようにしていた。トップと組織の間の「信頼」ということと本気で向き合っていなかったのかもしれません。それを、自分の頭で考え正しい行動ができる人を増やし、いわゆる「自律」型の組織にしていこうと決めた。2008年1月に、改めて経営理念、社是、行動指針を制定し、グループに働く人々の価値観、判断基準を明文化しました。それ以降、理念を浸透させるための様々な行動を続けています。

「理念経営」の成果

理念経営に取り組み始めて6年目です。おかげさまで、2010年の日乃本米菓製造を皮切りに、2011年伊勢萬、2012年マスヤ、2013年エムケイ・コーポレーション、とグループから四年連続して経営品質の受賞企業を出すなど、着実に成果を上げています。

自分の頭で考えて行動してもらうというのは、「自律」を促すことです。一方で、会社に帰属して指示・命令の下に置くのは言わば「他律」。この矛盾を乗り越えるポイントは、働く人一人ひとりが組織の掲げる理念に腹の底から共感してくれるかどうかということです。本当に共感できたら、それはただ上から与えられたものではなく、自分のものでもある。その時、組織にいる人の思いは一つになります。そんな理想の状態へはまだ道半ばですが、感度の高い社員が他の社員を巻き込む形でよい流れができつつある。最近は理念の浸透を実感できる機会も増えて、私自身喜びを感じています。

代表取締役社長 浜田吉司さん

社員インタビュー

「いろんなことに挑戦させてくれる環境がここにはある」株式会社 マスヤ 開発本部チーム/31歳/入社4年目 山本豊さん (ミエル!→和歌山県出身の山本さん。三重での生活は仕事もプライベートも大変充実しているようで、休日はツーリングや釣りによく行かれるそうです。)

経営理念に共感し入社

食品業界で働きたいと思ったきっかけは中学校の時です。当時、食品の安全や安心を揺るがすような事件があり、日常生活に不可欠な「食」の危険がクローズアップされるのは本当に悲しいことだと思っていました。それ以来、漠然とではありますが、食品業界に携わりたいという思いを持つようになりましたね。マスヤに入社したのは、学生時代の先輩が働いていたのがきっかけです。その先輩からマスヤについて色々と話を聞いた時、先輩の名刺に書いてあった経営理念が非常に印象深かったんです。それは「一番大切な人に食べさせたい製品を作る」というフレーズ。当たり前だけど、本当に大切なことですよね。とても共感できました。入社して感じることは、みんなが本当にアットホームだという事ですね。社長が飲みに連れて行ってくれることもあります。

いかに相手の立場を理解し、仕事ができるか

現在、品質管理と商品開発を担当する部署にいます。マスヤでは多能工化を掲げ、従業員一人ひとりで様々な業務が出来ることを目指しています。マスヤには色々なことにチャレンジできる環境があり、私も色々な挑戦をしてきました。最も印象に残っているのは、グループ会社の工場に約2年間出向していた時のことですね。当時、出向先の工場では旧来型の仕事の進め方からの脱却を目指し、全社をあげた取組を強化していました。私は品質管理の業務が中心でしたが、当初は現場経験が豊富な職人気質の方々とのコミュニケーションに苦労しました。品質管理の立場として色々な指摘をしても、「現場を知らない若造に何が分かる」という反感があったんだと思います。それでも、積極的に現場の業務を手伝ったり、業務以外でも積極的に話しかけたりすることで、徐々に距離が近くなり、工場変革に貢献できました。相手の立場を理解することの大切さを学びましたね。現在は業務上、お客様からお叱りの声、お褒めの言葉を直接聞くことができるので、お客様の素直で率直な評価を常に意識し、品質管理、商品開発の仕事をしています。

今後チャレンジしたいこと

まだ入社して4年ですが、非常に濃密な経験ができていると実感しています。当面はより品質が高く、より味の良い製品の提供にこだわり、品質管理、商品開発の業務スキルをさらに上げていきたいです。さらに、チャンスがあれば営業にもチャレンジしたいですね。私は理系の大学院出身なので、入社時は技術畑で進んでいくというイメージを持っていましたが、入社して仕事をする中で、よりお客様に近い営業の仕事にも大変興味を持つようになりました。理系は技術、文系は営業という一般的なイメージはマスヤでは関係ないと思います。今後も積極的にチャレンジを続けていきたいですね。

株式会社 マスヤ 開発本部チーム/31歳/入社4年目 山本豊さん

会社特徴

同族企業に対する世間の見方とどう向き合うか(ミエル!→今回の取材で何度もでてきた「理念経営」。なんと毎年「“理念経営”実践報告書」という冊子を作成しているそうで、ホームページからもダウンロードできるそうです。)

浜田社長は、同族経営(ファミリービジネス)の良い面と悪い面についてこう指摘する。「良い面は、理念や家訓など規範とすべき考えが長年にわたり貫かれていること。悪い面は、オーナー経営者がワンマンで理念や家訓に関係なく振る舞い、また考え方がころころ変わるような場合」。同族経営であっても、理念を尊重しているかどうかが大事だと浜田社長は言う。これを国の統治に例えると、「理念がないワンマン経営は“絶対王政”のような状態。オーナー経営者といえども理念を尊重し従うのは“立憲君主制”」と表現していた。絶対王政が長続きしなかったように、経営もワンマンでは限界があるという考え方だ。マスヤグループは立憲君主制のような経営スタイルを指向している。

マスヤグループに限らず、日本の中小企業はほぼ全てが同族経営(ファミリービジネス)だ。その同族経営に対して、世間ではワンマン体質、創業一族と一般社員とのギャップなど、否定的な面が強調されることが少なくない。ただ、同族経営の会社でも運営方法によって会社のカラーは大きく違ってくる。「私はマスヤグループの経営を一族で固める必要はないと思います。理想は同族経営ではなく“同志経営”。同じ志の社員に事業を託せる日を楽しみにしています。」と浜田社長は話す。老舗の創業家として大事にすべき考え方と、マスヤグループの代表としての役割を明確にして、あるべき同族経営の実現に向け、社員一人ひとりと向き合おうとする浜田社長の姿勢に経営者としての信念と覚悟を垣間見ることができた。

同族企業に対する世間の見方とどう向き合うか

会社プロフィール

株式会社マスヤグループ本社

代表者
代表取締役社長 浜田吉司
従業員数
349名(グループ全体)
資本金
1,000万円
設立
平成13年8月
※グループ主要会社、株式会社マスヤは昭和40年9月に設立
本社所在地
〒519-0594 三重県伊勢市小俣町相合1306 TEL:0596-22-0297 FAX:0596-28-1804 URL:http://www.masuya.co.jp/ Mail:pj.oc.ayusam@ijnij
業務内容
マスヤグループ主要事業 ・米菓菓子の製造販売  主力製品:「おにぎりせんべい」、「ピケエイト」、「杵もち揚」、「味三彩」 ・清酒・焼酎の製造販売  主力製品:「おかげさま」、「光年」、「ステラ」 ・中国での菓子製造販売  主力製品:中国土産菓子「天津甘栗的 栗羊羹」 ・介護事業

(2014年3月11日取材時の情報です)

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