独自の技術と海外ネットワークで木材加工プラントをトータルプランニング

株式会社鈴工

製造業伊勢市

建造物の構造用木材に関する「加工」「搬送」「検査」機械の製造、輸入、販売を主に手掛ける鈴工。「搬送」に関する独自の技術と、各分野で最先端を走る海外メーカーとの連携を駆使し、木材加工プラントのトータルプランニングを得意としている。

社長インタビュー

「伊勢から、世界で勝負する。世界で勝負して、伊勢に貢献する。」表取締役社長 牛場 まり子さん (ミエル!→伊勢から日本全国、世界にまで幅広く事業を展開してきた牛場社長。伊勢にこんなグローバルな会社があることにとても驚きました!)

必然だった創業

鈴工は昭和54年(1979年)、私と夫(現専務)と、夫の元同僚の方々含め14名でスタートしました。私も夫も経営者の家に生まれたこともあり、創業に対する抵抗感はありませんでしたね。下請け的な業態ではなくメーカーとして勝負したかったんです。そんな中、住宅業界の機械化、オートメーション化のニーズが今後高まるだろうとの読みで、木材加工工場向けの木材搬送装置メーカーとして事業を立ち上げました。県外に行くことの多い夫が営業面を取り仕切り、資金繰り管理、納期管理、お客様との商談契約は必ず自分で出向き、社員教育等のマネジメント業務は私が担当するという役割分担は創業時に確立しました。

生産性アップの提案が受け入れられない時代

創業からしばらくは営業面で大変苦戦しました。というのも、当時の木材加工工場への鈴工の売り文句は「3人から4人がかりで行っている重い木材の運搬を無人でできます!」といった内容でした。ただ、時代はまだ高度成長期の労働力が豊富にある時期。「人手には困っていない。」と経営者に相手にされなかったり、「現場の作業者の仕事がなくなるような機械なんてとんでもない!」と作業者に拒否されたりしました。

ただ、高度成長期→安定成長期→バブル崩壊と日本経済の環境が劇的に変わる中、人件費の上昇が経営を圧迫したり、他方で人が加工機械を扱うことの危険性がクローズアップされ、これらの「無人化」のニーズに答える形で当社の機械が支持されるようになりました。

チャレンジ

鈴工の社是は「チャレンジ」です。これまでの道のりを振り返ると、鈴工の歴史はまさにチャレンジの連続でした。特に私の印象に残っているのは、現在の当社の看板商品でもある「高速モルダーライン」の開発です。それは従来の当社機械から3倍近い性能アップを目指し、相応の投資を伴う社運をかけた一大プロジェクトでした。ただ、未知の領域への挑戦。設計陣も非常に頑張ってくれましたが、開発が思い通りに進まず、その期は大きな赤字となってしまいました。資金繰り面などで経営者として本当に苦しい時期でしたが、一方で何としても社員を守らなければという思いを改めて持つことが出来きた時でもありました。結果的に開発の遅れはあったものの、商品化に成功し鈴工の発展に大きく貢献してくれています。

現在でも、ベテラン社員から若手社員まで創業時から大切にしてきた「チャレンジ」精神を色々な場面で実践してくれているのを見ると非常に頼もしく感じます。

伊勢から世界という視点を大事に

現在、鈴工は海外との接点を積極的に増やしており、営業面ではロシアへの展開が始まっています。また、営業面以外でも海外のメーカーとパートナーを組むことが増えてきました。お客様の要望に最大限応えるためにも海外メーカーとの関係は今後、より一層大切にしていきたいと思います。

創業来、伊勢を拠点に事業を展開してきました。「郷土愛」を大切にすることは今も昔も変わりません。今後も伊勢から世界で勝負するという視点は大事にしていきたいと思います。また、伊勢から出て行った若い子たちが「親の面倒をみなきゃいけない、だけど伊勢では働く場所がない」というような悩みに、「鈴工で働く」という選択肢を持っていただき、伊勢の雇用に少しでも貢献したいと思っています。仕事以外でも地域との関わりを積極的に持ち、「郷土愛」を通して社員教育や社員間の絆を高めてもらう取り組みも進めています。地元の小学校では毎年一回防災訓練に全社員で参加したり、伊勢神宮の行事にも毎年参加したりしています。

表取締役社長 牛場 まり子さん

社員インタビュー

「営業と技術の垣根を取り払うという仕事」営業技術課 課長/38歳/入社14年目 辻田真也さん (会社の有志で結成しているサーカーチームでは、キャプテン&トップ下(司令塔)を務める辻田さん。フォアザチームの考えをサーカーでも実践されています。)

幼なじみの一言でUターン転職

私は鈴工に入る前は鉄鋼会社の設計として名古屋で働いていました。当初、地元にUターンすることは全く考えていませんでしたが、働き始めて4年目、漠然とではありますが長男だし地元に戻ることも検討しようかなと考え始めていました。そんな時、私が設計の道にすすむきっかけを与えてくれた幼なじみに電話で何気なく地元に戻ろうかと話をしたところ、それならうちに来ればと鈴工を紹介されました。

すぐに、面接をしてもらい、幸い入社することが出来ましたが、面接時から社長はじめ会う方々がフレンドリーで、会社の雰囲気も本当にアットホームすぎて、これで本当に経営が成り立っていくのかと逆に心配したことを覚えています(笑)。入社して14年目となった今では自分が率先して上司、同僚、部下に対し家族のように接し、アットホームな雰囲気づくりをしています。これは本当に鈴工の良い社風だと思います。

営業と技術をつなぐ仕事「営業技術」

実は以前は、営業技術という仕事はありませんでした。この仕事が出来たきっかけは、入社して間もなく、私が設計部門から営業に転属になったことでした。営業に転属になった当時は、見積りの精度にばらつきが大きかったんです。精度が良くなかったのは、見積りにあたり、レイアウトを営業担当だけで決めて値段設定をしていたのが理由でした。営業だけで見積りを出してしまうと、どうしても技術的な裏付けが弱くなってしまう。当時は仕事を受注しても、赤字を出してしまう案件がよくありました。

当初は、他の営業の方と同じような仕事をするのかなと思っていました。ただ、設計出身で技術がわかるという事で、他の営業の方々から、精度の高い見積りを出すための補助的な仕事を頼まれるようになりました。精度の高い見積りを出すには技術担当とのすり合わせが重要で、技術的に裏付けの取れた適切なレイアウトに基づき、正確な原価を出す、という営業担当と技術担当の間に立っての仕事が増え、現在の営業技術という仕事が確立しました。

いかに会社と個人のゴールを結びつけるか

今後チャレンジしたい仕事は「もっと営業の前線に立って仕事をすることで、商品の知識を高めより良い提案をする」、「営業と技術だけを結びつけるのではなく、営業・技術・製造・購買・サービスと鈴工の全機能を効率よく結び付け、より良い仕事が出来る体制を構築する」ことです。一方で、今の営業技術という仕事は大変やりがいがあり、私が確立したという自負もあります。営業技術の仕事と今後チャレンジしたい仕事との間で葛藤を覚える時もあります。ただ、どんな課題、困難に直面しても会社のため、組織のためという視点を忘れてはいけないというのが私の信念。会社として私に期待してくれる役割を認識しつつ、会社のため、組織のために、個人として何が出来て、何に挑戦したいかという事を日々考えながら仕事と向き合っていくことが大事だと思っています。

営業技術課 課長/38歳/入社14年目 辻田真也さん

会社特徴

木材加工プラントに対して最先端の製品をワンストップで提供(ミエル!→積極的な海外ネットワークの構築、技術的なノウハウの積み上げ、新工法への参入。鈴工の「チャレンジ」精神を取材のいたるところで見ることが出来ました。)

鈴工の得意とする木材加工プラント向けのトータルプランニングサービスは顧客から絶大な支持を得ている。顧客にとって、木材加工のラインを作ろうとすると、特定のメーカー1社の機械、装置だけで、ラインが出来るということはまずなく、複数社に依頼をすることになる。これでは各機械で窓口が異なることになり、設置時のみならず、故障やメンテナンスの際も大きな負担を強いてしまう。鈴工はこのような顧客の負担をなるべく軽減すべく、鈴工が得意とする機械以外については海外メーカーを中心に協力関係を構築。さらに他メーカーの機械の使用方法からメンテナンス、修理まで鈴工の社員で対応できる体制ができている。顧客にとっては鈴工に依頼すればライン全体を構築でき、修理・メンテナンスまで対応してくれる。

また、競合他社が持っていない強みとして鈴工の技術力があげられる。鈴工の技術部門は機械設計、制御設計、ソフトウェア開発とそれぞれに専門性の持った社員が担当している。他社は制御設計のような電気的な部分は外注で対応することがほとんどだ。鈴工は制御設計を内製化することでノウハウの蓄積を可能にするだけでなく、修理・メンテナンス時にスピード感を持った顧客対応を可能にしている。

現在、日本の木材業界ではJAS認定を受けたCLT工法という新工法が木材需要を飛躍的に拡大させるとして注目されている。CLT工法は欧州で開発されたもので、これまで大商業施設・公共建物・ビル等の大型の建築物には不向きとされた木材使用のハードルを取り払う工法として木材関連企業が取り組みを始めている。鈴工もこの動きにいち早く着目し、既にCLTパネルの製造ラインの納入した実績を持つ。今後の鈴工の展開に目が離せない。

木材加工プラントに対して最先端の製品をワンストップで提供

会社プロフィール

株式会社鈴工

代表者
代表取締役社長 牛場まり子
従業員数
50名
資本金
2,000万円
設立
昭和54年12月
本社所在地
〒515-0001 三重県伊勢市大湊町656 TEL:0596-36-4320 FAX:0596-31-0021 URL:http://www.suzuko-inc.com/ Mail:moc.cni-okuzus@ofni
業務内容
木材の「加工」「搬送」「検査」機械の製造、輸入、販売、プラントのトータルプランニング

(2014年3月14日取材時の情報です)

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